
Я (どーしてこんなことになったんだ・・・)
目の前には異常な光景が広がっていた。
歩道の上に倒れている男(←動かない)
泣きじゃくる女(←泣いているのではなく泣きじゃくっている)
なにかを叫ぶ熟女(←誰?)
救急車(←こんなに近くで見たのは初めて)
怒声を上げる救急隊員(←怖い)
人垣(←私達を取り囲んでいる)
Я (どーしてこんなことになったんだ・・・)
私はもう一度心の中で呟いた。
・・・
・・
・
その日は演奏会だった。みな日頃からのつらい練習から解放されたとあって、打ち上げでは大いに飲んだ。指揮者であったTさんも例外なく飲んでいた。ウイスキーをロックで。わからなくもないが、今考えれば1次会からそれはとばし過ぎだった。
実はTさんは大学に入ってから『栄養失調』と診断されたことがある強者だ。この飽食時代この国にいながらまさかの栄養失調。不健康さにかけては部員一同から一目おかれて(心配されて)いた。もうなんかやばいとか通り越して面白い(自分に関係なければ)。ある時彼は言った。
T 「最近、コーヒーとタバコしか口にしとらん」
そう言ったTさんの口元は確かに微笑んでいた。その言葉を聞いた時、私は、もしかしたら、彼はいかれt自分の限界を知りたいのではないか、もしくは、コアラやジュゴンのようにほぼ単一の食物のみで栄養の摂取をして生きていこうという人間としての大自然への挑戦だったのではないか、そう感じた。しかし、彼の唯一の誤算はタバコに栄養がなかったことであった。そういう問題じゃないか・・・
まぁそんな彼である。アルコールに勝てるはずもなく、1次会場を出て、NOVAから出てきた少年達にその少年達より拙いであろう英語でカラみ、その後、2次会場直前で力尽きた訳である。
・・・
・・
・
そんな彼にも彼女がいた。Mさんである。彼女はTさんの近くにいたためか彼の苦悩を知っていた。なので彼に触発され彼女も1次会で飲んでいた。私は彼女の話を良く聞いていたが、Tさんはどうこうと色々語っていた。そこまでは良かったが、1次会から2次会場へ移動する途中、あろうことかMさんは感極まって泣き出した。わたしはなんとかフォローしようと試みるが、酒の勢いがあるため中々泣き止んでくれない。そして2次会場の直前で私達は彼を見つけてしまった。
M 「・・・!?・・・君・・・T君!?T君!!!?・・・いやぁぁぁぁぁ~!!!!(号泣)」
Я 「いや、あの、ちょ、落ち着い・・・」
M 「いやぁぁぁぁぁ~!!!!?(号泣)」
いや意味わかんないし。死んでねーし。他の部員達はもう2次会に行ってしまったようだった。とりあえず部長としてなんとかしな・・・
M 「いやぁぁぁぁぁぁ~!!!(号泣)」
うぜぇ。まだ9時前だ。駅前ということもあり通行人が次々に振り返っていく。
Я 「Mさん、大丈夫ですって。ほらTさんも起きてくだ・・・」
T 「ぅげぇぇぇ」
Я 「どぁぁぁ!?」
これまで全く動かなかったTさんが動いたと思うと、私の予想通りの結果を体現した。
Я (いや、落ち着け。よく考えろ。何が最善なんだ)
私は頭を働かせた。
Я (俺は酒は入っているが極少量だ。しかし、車は結構遠い場所に停めてある。仮にここに持ってくることが出来てもこの男を乗せることができるのか?少なくともこのゲ○くさい男はタクシーに乗車拒否されるのは間違いない。まずは2次会場から応援を・・・)
と思った時。
「んまぁ~~!なにやってんの!?」
声が響いた。そこには着物を着た女性が立っていた。どうやらTが倒れている目の前の居酒屋の店主らしい。私は勝手に名前を『順子』に決めた。
J 「なにしてんの!?早くどいてちょうだい!!」
確かに店の前に泥酔した男が倒れていてはいい迷惑だ。しかし、今Tさんを動かすことは出来ない。
Я 「すいません。ちょっとこいつ飲みすぎちゃったみたいで・・・」
J 「そんなんは見ればわかるのよ!だからどいてって言ってるでしょ!」
さすが、居酒屋店主である。飲みすぎたのを一目見て察知するばかりか、それを踏まえた上でどけということらしい。どさくさに紛れ、私は先輩であるTさんをこいつ扱いしていたことは気にしない。
Я 「本当にすみません。今ちょっと動かせないみたいなので・・・」
J 「ったく。こんな飲み方して。あんたもね泣いたって駄目!!」
順子(仮)は、まだ嗚咽しているMさんに吐き捨てた。いや駄目って言われても・・・。しかし、いつまでも順子やMに付き合ってる訳にはいかない。私は決心して携帯をてに取った。このままでは順子(仮)が救急車ではなく警察を呼びそうな勢いだったからだ。ふと周りを見る。通行人が遠巻きに私達を見ているのが分かった。それを順子(仮)は知ってか、さらに私に言った。
J 「ほんといい迷惑だよ!」
Я 「本当にすいません。・・・あ、もしもし。はいそうです。泥酔して・・・はい。場所は駅前の・・・はい。お願いします」
私は生涯で初めて救急車を呼んだ。来るのにはおそらくそんなに時間はかからないだろう。しかし、その間順子(仮)は説教を続ける。私に向かって。まぁ、話を聞ける状態なのが私ぐらいだからだが、酒の飲み方について切々と語りだした。てか仕事しろ。Mさんは相変わらず泣いている。いいかげん立ち直れ。
しばらくすると救急車が到着する。いよいよ我々の周りの人達の注目を集めてしまう。救急隊員が降りてきた。私は事情を説明せんと、恰幅のよいおっちゃんに歩み寄る。
救 「どうしてこんなに飲んだんだ!!?」
彼は私に向かって怒鳴った。いや、意味わかんないし。私か?私がなにをしたというのだ。どうして飲んだかなんてのはそこで今もゲロゲロやってる、それに聞いてくれ。
救 「こんなんなるまで飲んで!!」
Я 「すいません。ちょっと羽目を外し過ぎたみたいで・・・」
救 「もう大人だろうが!!」
大人だから酒飲んでんだろーがよと、言いそうになったが、自分が○○歳であることを思い出し素直に謝った。ふと気付くと周りには人だかりと言うよりも、人垣が出来ていた。どうやら、ほっておいたMさんがまた号泣し始め通行人足を止めさせたらしい。Mさん目線の先には倒れた男。駆けつける救急車。2人に増えた怒号を発する人間(うち1人は熟女)。冷静に見ると、もう何かの事件が起きたとしか見えない状況である。
Я (どーしてこんなことになったんだ)
私は心の中で呟いた。しかし、まだ味方は現れない。。。
・・・
・・
・
その後TさんはMさんに付き添われて救急車で病院に運ばれ事なきを得た。私は別の人間を2次会場から呼び、さらにMさんの付き添いにしてその場から去った。もう付き合ってられん。
後日、Mさんから聞いたのは、Tさんが病院のベットではじめてMさんに向かって
T 「I love you」
と言ったそうだ死ね。Mさんはそれを喜んでいた死ね。しかし、酔っててNOVAがフラッシュバックしたんじゃねーの?とは言えなかった。
つーかこんなオチはいらん。
目の前には異常な光景が広がっていた。
歩道の上に倒れている男(←動かない)
泣きじゃくる女(←泣いているのではなく泣きじゃくっている)
なにかを叫ぶ熟女(←誰?)
救急車(←こんなに近くで見たのは初めて)
怒声を上げる救急隊員(←怖い)
人垣(←私達を取り囲んでいる)
Я (どーしてこんなことになったんだ・・・)
私はもう一度心の中で呟いた。
・・・
・・
・
その日は演奏会だった。みな日頃からのつらい練習から解放されたとあって、打ち上げでは大いに飲んだ。指揮者であったTさんも例外なく飲んでいた。ウイスキーをロックで。わからなくもないが、今考えれば1次会からそれはとばし過ぎだった。
実はTさんは大学に入ってから『栄養失調』と診断されたことがある強者だ。この飽食時代この国にいながらまさかの栄養失調。不健康さにかけては部員一同から一目おかれて(心配されて)いた。もうなんかやばいとか通り越して面白い(
T 「最近、コーヒーとタバコしか口にしとらん」
そう言ったTさんの口元は確かに微笑んでいた。その言葉を聞いた時、私は、もしかしたら、彼は
まぁそんな彼である。アルコールに勝てるはずもなく、1次会場を出て、NOVAから出てきた少年達にその少年達より拙いであろう英語でカラみ、その後、2次会場直前で力尽きた訳である。
・・・
・・
・
そんな彼にも彼女がいた。Mさんである。彼女はTさんの近くにいたためか彼の苦悩を知っていた。なので彼に触発され彼女も1次会で飲んでいた。私は彼女の話を良く聞いていたが、Tさんはどうこうと色々語っていた。そこまでは良かったが、1次会から2次会場へ移動する途中、あろうことかMさんは感極まって泣き出した。わたしはなんとかフォローしようと試みるが、酒の勢いがあるため中々泣き止んでくれない。そして2次会場の直前で私達は彼を見つけてしまった。
M 「・・・!?・・・君・・・T君!?T君!!!?・・・いやぁぁぁぁぁ~!!!!(号泣)」
Я 「いや、あの、ちょ、落ち着い・・・」
M 「いやぁぁぁぁぁ~!!!!?(号泣)」
いや意味わかんないし。死んでねーし。他の部員達はもう2次会に行ってしまったようだった。とりあえず部長としてなんとかしな・・・
M 「いやぁぁぁぁぁぁ~!!!(号泣)」
うぜぇ。まだ9時前だ。駅前ということもあり通行人が次々に振り返っていく。
Я 「Mさん、大丈夫ですって。ほらTさんも起きてくだ・・・」
T 「ぅげぇぇぇ」
Я 「どぁぁぁ!?」
これまで全く動かなかったTさんが動いたと思うと、私の予想通りの結果を体現した。
Я (いや、落ち着け。よく考えろ。何が最善なんだ)
私は頭を働かせた。
Я (俺は酒は入っているが極少量だ。しかし、車は結構遠い場所に停めてある。仮にここに持ってくることが出来てもこの男を乗せることができるのか?少なくともこのゲ○くさい男はタクシーに乗車拒否されるのは間違いない。まずは2次会場から応援を・・・)
と思った時。
「んまぁ~~!なにやってんの!?」
声が響いた。そこには着物を着た女性が立っていた。どうやらTが倒れている目の前の居酒屋の店主らしい。私は勝手に名前を『順子』に決めた。
J 「なにしてんの!?早くどいてちょうだい!!」
確かに店の前に泥酔した男が倒れていてはいい迷惑だ。しかし、今Tさんを動かすことは出来ない。
Я 「すいません。ちょっとこいつ飲みすぎちゃったみたいで・・・」
J 「そんなんは見ればわかるのよ!だからどいてって言ってるでしょ!」
さすが、居酒屋店主である。飲みすぎたのを一目見て察知するばかりか、それを踏まえた上でどけということらしい。どさくさに紛れ、私は先輩であるTさんをこいつ扱いしていたことは気にしない。
Я 「本当にすみません。今ちょっと動かせないみたいなので・・・」
J 「ったく。こんな飲み方して。あんたもね泣いたって駄目!!」
順子(仮)は、まだ嗚咽しているMさんに吐き捨てた。いや駄目って言われても・・・。しかし、いつまでも順子やMに付き合ってる訳にはいかない。私は決心して携帯をてに取った。このままでは順子(仮)が救急車ではなく警察を呼びそうな勢いだったからだ。ふと周りを見る。通行人が遠巻きに私達を見ているのが分かった。それを順子(仮)は知ってか、さらに私に言った。
J 「ほんといい迷惑だよ!」
Я 「本当にすいません。・・・あ、もしもし。はいそうです。泥酔して・・・はい。場所は駅前の・・・はい。お願いします」
私は生涯で初めて救急車を呼んだ。来るのにはおそらくそんなに時間はかからないだろう。しかし、その間順子(仮)は説教を続ける。私に向かって。まぁ、話を聞ける状態なのが私ぐらいだからだが、酒の飲み方について切々と語りだした。てか仕事しろ。Mさんは相変わらず泣いている。いいかげん立ち直れ。
しばらくすると救急車が到着する。いよいよ我々の周りの人達の注目を集めてしまう。救急隊員が降りてきた。私は事情を説明せんと、恰幅のよいおっちゃんに歩み寄る。
救 「どうしてこんなに飲んだんだ!!?」
彼は私に向かって怒鳴った。いや、意味わかんないし。私か?私がなにをしたというのだ。どうして飲んだかなんてのはそこで今もゲロゲロやってる、それに聞いてくれ。
救 「こんなんなるまで飲んで!!」
Я 「すいません。ちょっと羽目を外し過ぎたみたいで・・・」
救 「もう大人だろうが!!」
大人だから酒飲んでんだろーがよと、言いそうになったが、自分が○○歳であることを思い出し素直に謝った。ふと気付くと周りには人だかりと言うよりも、人垣が出来ていた。どうやら、ほっておいたMさんがまた号泣し始め通行人足を止めさせたらしい。Mさん目線の先には倒れた男。駆けつける救急車。2人に増えた怒号を発する人間(うち1人は熟女)。冷静に見ると、もう何かの事件が起きたとしか見えない状況である。
Я (どーしてこんなことになったんだ)
私は心の中で呟いた。しかし、まだ味方は現れない。。。
・・・
・・
・
その後TさんはMさんに付き添われて救急車で病院に運ばれ事なきを得た。私は別の人間を2次会場から呼び、さらにMさんの付き添いにしてその場から去った。もう付き合ってられん。
後日、Mさんから聞いたのは、Tさんが病院のベットではじめてMさんに向かって
T 「I love you」
と言ったそうだ
つーかこんなオチはいらん。
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この記事へのコメント
Tさん、アル中さんですね・・・。(←余計なおせっかいです、ごめんなさい。)
訪問者履歴から来ました。
久々にメチャメチャ笑いました。お疲れ様です。
久々にメチャメチャ笑いました。お疲れ様です。
2005/06/08 (水) 11:25:58 | URL | lark1 #-[ 編集]
2005/06/08 (水) 11:39:03 | URL | woman// #-[ 編集]
Яさん、こんにちは。
履歴をたどって、やってきました。
物語風になってて、
面白いですねっ!
心の中のツっこみが気に入りました(笑)。
また遊びにきまーす。
※ちなみにЯさんの「Я」って、
なんて読むんでしょうか。
どうやって、打ち込めば出てくるの!?
(ちなみに上記はコピペしました…)
履歴をたどって、やってきました。
物語風になってて、
面白いですねっ!
心の中のツっこみが気に入りました(笑)。
また遊びにきまーす。
※ちなみにЯさんの「Я」って、
なんて読むんでしょうか。
どうやって、打ち込めば出てくるの!?
(ちなみに上記はコピペしました…)
リリーさん・lark1さん・womanさん・CANOさん。
はじめまして。Яです。
リリーさん>
私のサークルには本物のアル中がいます。機会があれば紹介します。
CANOさん>
Я→『やー』と読みます。変換もそれで出ます。意味は特に無いです(^^;)
はじめまして。Яです。
リリーさん>
私のサークルには本物のアル中がいます。機会があれば紹介します。
CANOさん>
Я→『やー』と読みます。変換もそれで出ます。意味は特に無いです(^^;)
2005/06/08 (水) 15:55:56 | URL | Я #tidDGTGA[ 編集]
初めましてー僕も履歴カラキマシタ☆
なかなかノカブキップリで凄く楽しく読みました。また来ます♪
なかなかノカブキップリで凄く楽しく読みました。また来ます♪
はじめまして、私も履歴から来ました。
内容がおもろすぎたので思わずブックマークしてしまいました。また来させてもらいます。
内容がおもろすぎたので思わずブックマークしてしまいました。また来させてもらいます。
みなさんコメントありがとうございます。
なかなか今のペースで更新するのはキツイですが、なるべく頑張っていくので、長い目で見てて下さい(^^;)
なかなか今のペースで更新するのはキツイですが、なるべく頑張っていくので、長い目で見てて下さい(^^;)
2005/06/15 (水) 13:28:31 | URL | Я(管理人) #tidDGTGA[ 編集]

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